

当ショップの商品カテゴリーにもあることですし、今回の「店主が選ぶ10枚」はサイケということで。 サイケ盤は世界各国に星の数だけ存在しますが、その大半がB級C級ものといってもも過言ではありません。しかしサイケ・ファンは そのB級C級な質感にたまらなく愛おしさを感じるのです。かなり長く付き合っている音楽ジャンルですが、この手の音楽はあまり 聴きすぎると仕事をしたくなくなるという副作用があるので困ったものです。10枚選ぶとなるとコアなサイケ・フリークな兄さん方 はこの金のかかるジャンルのよりレアなアルバムを挙げることでしょうが、コレクション自慢じゃありませんしレコードは中身です からワタシの考えるよりA級な音盤たちをチョイスしてみました。
【1】KNIGHT OF THE BLUE COMMUNION/PETER IVERS' BAND WITH YOLANDE BAVAN~カルト・サイケなどと言われるピーター・アイ ヴァースの数枚の作品はみなイイですが、「サイケ」というキーワードがもっとも合う1stを。しかしこのようなアルバムがエピック から出されているというのもスゴイ時代だったんですね。この時期のPETER IVERS GROUP名義のアルバム未収録のシングル曲 (プロモ・オンリーか?)も物凄い音源です。
【2】PSYCHEDELIC PSOUL/THE FREAK SCENE~奇才ラスティ・エヴァンスの前身のTHE DEEPに続くプロジェクト。学生当時、サイケ 好きのバンド仲間からテープを聴かせてもらいそのトリップ具合にぶっ飛んだ憶えがある。特にSEの使用や録音方法がまさにアシッド な世界をかもし出しています。ジャケットのアート・ワークもまさにという感じで素晴らしい。
【3】THE UNITED STATES OF AMERICA~エレクトロニック・サイケの傑作。現代音楽畑のジョー・バードが表現したアメリカ版の電子 的サージェント・ペパーズな世界。女性ヴォーカルもイイ味出していてグッドです。一曲目の出だしからそんな世界に引きずり 込まれます。
【4】CORKY'S DEBT TO HIS FATHER/MAYO THOMPSON~レッド・クレイオラのメイヨ・トンプソン唯一のソロ・アルバム。オーソ ドックスな音楽だが彼のヨレヨレのヴォーカルが耳に残る不思議な世界。ホントに長く付き合える作品だと思います。同レーベル からSaddlesore名義でリリースされたシングル盤も素晴らしいです。
【5】THE PSYCHEDELIC SOUNDS OF/13TH FLOOR ELEVATORS~ロッキー・エリクソン率いる13thフロアー・エレベイターズの超有名盤。 内容は普通のロックなのにあの例のヒュルヒュル・ピョコピョコのエレクトリック・ジャグが入ることによりおかしな具合になって います。中毒作用のあるサウンドはまさにタイトルどおり。
【6】DISTORTIONS/THE LITTER~ガレージ系の代表としてミネアポリスのリッターの1stを。サイケといったらファズ・ギターの サウンドが重要な要素といえますが、このバンドの演奏はハイエナジーかつサイケデリックなファズの洪水といった状態です。 破壊力のあるサウンドのインパクトはかなり強いです。
【7】FOHHOH BOHOB/THE PATRON SAINTS~このようなバカバカしいアルバムにも出逢えてしまうというのがサイケというジャンルの 面白さ。酔っ払ったジャグ・サウンドですが意外にスウィンギーだったりもする。最近再発で話題のヴァージン・インサニティー同様 に自分たちの音をアルバムにするということの良さが滲み出ていて微笑ましさを感じる音楽です。
【8】SONG OF GYPSY/DAMON~このそっけないデザインのジャケットといい、オッサンのイラストのモノクロ別ジャケットといい ずっと購買意欲の湧かなかったアルバムも聴いてみてビックリ! ルーズでディープで東洋的でもあるサイケ理想郷的展開に 「やはりサイケはやめられんのう」と思ったように存在を知りながら随分後になって体験したアルバム。しかしジャケットは重要 ですがな、DAMONはん…
【9】A MEAT MUSIC SAMPLER/GLORY~メイヨ・トンプソンのソロと同じく伝説のレーベル、Texas Revolutionの一枚。ヒューストン のスタジオ・エンジニアらしいリンデン・ハドソンなる男のプロジェクト。かなりバラエティーでとりとめのない内容だがB-1のよう な強烈な曲もあり印象の強いアルバム。
【10】MARTHA By Kamijo~最後は日本の作品を。Shadoksより昨年アナログ再発された超レア盤。その筋で相当話題になったこの今 までその中身を知る芳もなかったアルバム、極上の内容です。歌詞も英語で歌われているがイヤミがなく素朴、ソング・ライ ティングも素晴らしくプライベート・サイケの幻の名盤がこうして聴けるようになったことに感謝。しかしもっと多くの人に 聴かれるべきクオリティーですので、マニア向けのアナログ再発だけではなくCD化を期待したいところです。
気が付いてみればUSサイケばかりのチョイスになってしまいました。南米など他の地域にもイイ音盤はあるでしょうがワタシの10枚 はこんな感じになりました。他にも当然選ばなければいけなかったものも沢山ありますね。デッドは全体的に考えると初期以外など サイケという枠で括るのに無理があるように思えたので外しました。ヤホワ13のCD13枚組BOXは反則なので入れませんでしたし、 ヤンデックなんかも選ぼうと思ったがアルバムはほぼみんな同じなので(!)パスしました。また70年代の裸のラリーズや初期 ファンカデリック、リー・ペリー関連、ジャーマン・ロック勢、ラ・モンテ・ヤングやテリー・ライリーなどもサイケとして見られ てもいい音なので選んでも面白かったでしょうが、そちらはまた別の機会に。
※平成18年5月3日現在。このような企画をすると「古いレコードが好きですな、自分…」とつくづく思いますね。
|